日
26
6月
2011
『25点満点評価つき 温泉旅館格付ガイド』松田忠徳著・新潮社
温泉めぐりの修羅たちが、珍しく名前のあとに「先生」をつけて呼ぶ温泉界の大御所の一人。
正直にいって、ここに紹介されている温泉をめぐるつもりはないし、「含石膏弱食塩泉」の温泉だから入りたいとか、源泉率とかは一切気にならないのだけれど、この本が嬉しいのは、たとえば、石川県の粟津温泉にある「法師」という宿は、718年、つまり奈良時代から続く、ギネスブック認定の世界最古の宿であるとか、和歌山県の湯の峰温泉の「旅館あづまや」は、かのアンドレ・マルローが「これぞ日本の宿」といわしめた名宿であるとかがたかだか300字程度の紹介文の中に凝縮されているところ。
読んでいるだけでむやみに行きたくなってしまうではないか。
ガイドブックの要諦を極めた一冊。
